名簿業者は個人情報が書かれたリストを多数所有しています。しかし、それらのリストに書かれた情報はマーケティングを行う上では必ずしも充分といえないことがあります。
どういうことかというと、たとえば、住所、名前、メールアドレスだけが掲載されているリストの場合、その名前の人は男なのか女なのか、年齢はいくつなのかいうことはまったくわかりません。そのため、男性用のサービスを宣伝するためにはがきやメールを送ろう、あるいは二十代の女性に限定したサービスの案内をしようという場合はどうにもならないのです。
では、不完全なリストしかない場合はどうすればいいのかというと、不完全リストを複数集めて、同一人物と思われる人間の情報を組み合わせていきます。
これを名寄せといいます。
たとえば、名前、住所、性別が掲載されているAというリストと、名前、住所、生年月日が掲載されているBというリストを入手すれば、それぞれのリストで名前と住所が重複している人を見つけることで、その二つの情報に加えて性別と生年月日もわかるのです。
こうして名寄せしたデータをデータベースに登録していけば、不完全なリストを使うよりもずっと精度の高い見込み客リストを作ることが可能になります。