「おすすめ」を安易に信じた発注が、経営インフラの失敗につながります。実は【ホームページ制作 大分】という検索結果こそ、最初の落とし穴です。
それでは実際に【ホームページ制作 大分】と検索してみてください。おそらく、「おすすめ10選」「厳選比較」「ランキング」といったサイトが並ぶはずです。
忙しい経営者にとって、誰かが選んでくれた選択肢は便利に見えます。何社もの制作会社を自分で比較する時間はない。だから「おすすめ」の上から順に問い合わせてみよう。そう考える方は少なくありません。
ところが、そのランキングを作っているのが誰なのか、考えたことはあるでしょうか。
アルサーガパートナーズが2025年1月に公表した調査によれば、ホームページ制作を外注した企業の約87%が何らかの失敗を経験しています。失敗理由のトップは「予算の大幅超過」で32.1%、次いで「要望が伝わらなかった」が29.1%、「期待したデザインと違った」が28.4%と続きます。
なぜこれほど多くの企業が失敗するのか。理由の一つは、発注前の「情報収集の入り口」にあります。
目次
まとめサイトの裏側にある収益構造
検索上位に表示される「おすすめ10選」や「比較サイト」の多くは、アフィリエイト広告で運営されています。読者がサイト経由で制作会社に問い合わせると、運営者に紹介料が入る仕組みです。
つまり、「おすすめ」に選ばれている会社は、必ずしも品質が高いから選ばれているわけではありません。掲載費を支払える会社、紹介料が高い会社が優先的に掲載される傾向があります。
さらに、これらの記事を書いているのは誰でしょうか。大分の現場を踏んだことのない東京のメディア企業かもしれません。クラウドソーシングで発注された1記事数千円のライターかもしれません。各社の公式サイトに書いてあるスペックを書き写しただけの記事が、検索上位に並んでいるのが現実です。
こうした記事には、ある共通点があります。価格、制作実績数、デザインの雰囲気といった「表面的な数字」しか載っていないことです。
スペック比較だけでは見抜けないもの
経営者が本当に知りたいのは、別のことではないでしょうか。
「うちの業界の商習慣を理解してくれるか」「社長の想いを言葉にできるか」「トラブルが起きたとき、逃げずに対応してくれるか」。これらは、比較表には載りません。
トライベック・ブランド戦略研究所のBtoBサイト調査2024によれば、BtoB取引において製品・サービスの購入で最も参考にする情報源は企業のWebサイトです。取引先の担当者は、必ずあなたの会社のホームページを確認します。そこで信頼を得られなければ、商談の土俵にすら上がれません。
ホームページは、会社案内パンフレットの延長ではありません。御社の経営インフラの一部です。営業の説明負荷を肩代わりし、採用候補者に会社の考え方を伝え、金融機関や取引先に信頼を届ける。その役割を担う存在を、「誰が書いたかわからないランキング」を頼りに選んでよいのでしょうか。
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信頼できる制作会社を見極める3つの視点
その会社自身のWebサイトは、ちゃんと集客できているか
制作会社のホームページを見てください。自社のサイトで成果を出せていない会社が、他社の成果を出せるはずがありません。更新が止まっている、情報が古い、問い合わせの導線がわかりにくい。そうしたサイトを運営している会社には、御社の経営インフラを預けるべきではありません。
打ち合わせで「色や形」ではなく「商売の設計図」を語れるか
初回の打ち合わせで、デザインの話ばかりする会社は要注意です。「御社のお客様は誰ですか」「なぜ御社が選ばれるのですか」「問い合わせの後、どのように商談につなげていますか」。こうした質問を投げかけてくる会社を選んでください。
担当者は地場に根を張っているか
地方の中小企業にとって、いざというときに膝を突き合わせて話せる距離感は重要です。電話やメールだけでは伝わらないニュアンスがあります。物理的な距離だけでなく、心理的な距離として「いつでも相談できる」関係を築けるかどうか。これは長期的なパートナーシップにおいて欠かせない要素です。
※我々アール株式会社もまだまだだと思っているのでので頑張ります!
ランキング外の実力値。地場企業と二人三脚で成果を出した実例
大分県の株式会社ミカサは、バイオトイレという極めてニッチな製品を全国に展開しています。専任の営業マンを置かず、Webサイトを核とした集客を実現し、月平均29件のリードを獲得しています。
同社の三笠社長はこう語ります。「Webのおかげで、新規開拓専門の営業マンを置かずに済んでいますし、置くつもりもありません」。
これは、見栄えの良いサイトを作ったから実現したわけではありません。顧客の課題を深く理解し、専門性のある情報を継続的に発信し、問い合わせの質を高める設計を地道に積み上げた結果です。制作会社に丸投げするのではなく、経営者自身がWebを経営の一部として捉え、主体的に関わり続けたからこそ得られた成果です。
派手な広告を打つ大手ではなく、地場で真摯に向き合うパートナーと組んだ結果とも言えます。
営業体制に頼らず成果を出す!Webサイトを核にニッチ市場で成長を続ける秘訣とは?株式会社ミカサ
この方法が向かないケースもある
正直に申し上げると、Webサイトを経営インフラとして機能させるには、時間がかかります。半年から1年は腰を据えて取り組む覚悟が必要です。来週から問い合わせが倍増することは、ほぼありません。
また、経営者自身が「考える時間」を持てない場合も難しいでしょう。制作会社にすべてを任せて、自分は確認作業もしない。そうした姿勢では、仮に優秀なパートナーと組んでも成果は出にくくなります。
Webで成果を出している会社に共通しているのは、「継続」です。一度始めたらやめない。定期的に情報を更新し、顧客の声を反映させ、改善を重ねていく。その地道な積み重ねが、競合との差を生みます。
情報は「拾う」ものではなく「対話で確かめる」もの
便利なまとめサイトを「入り口」として使うことは否定しません。ただ、「決定打」にしてはいけません。
最終的には、担当者の目を見て話してください。自社の未来を預けられる相手かどうか、言葉の端々から感じ取ってください。
ランキングサイトへの掲載費を払う予算を、顧客の成果と自社の技術研鑽に充てている会社もあります。そうした会社は、検索上位には出てこないかもしれません。でも、探せば必ず見つかります。
よくある質問と回答
まとめサイトの情報は全く参考にならないのですか?
参考程度にはなります。どのような会社が存在するのか、ざっくりとした相場観を知る入り口としては有用です。ただし、掲載順位を「品質の順位」と混同しないでください。掲載費やアフィリエイト報酬によって順位が決まっているケースが大半です。
地元の制作会社と東京の大手、どちらを選ぶべきですか?
一概には言えませんが、地方の中小企業の場合、地元の制作会社と組むメリットは大きいです。業界の慣習や地域特性への理解、いざというときの対面対応、長期的な関係構築のしやすさは、距離が近いからこそ得られる価値です。
制作費の相場はどのくらいですか?
目的や規模によって大きく異なります。数十万円から数百万円まで幅があります。重要なのは「安いかどうか」ではなく、「その投資で何を得られるか」です。集客を自動化し、営業の負荷を軽減し、信頼を構築する。その成果に見合う投資かどうかで判断してください。
Webに詳しくなくても大丈夫ですか?
専門知識は必要ありません。必要なのは、御社の事業を一番よく知っている経営者としての視点です。「うちのお客様はこういう悩みを持っている」「この点が他社と違う」といった情報を伝えられれば、あとは専門家が形にしてくれます。
どのくらいの期間で成果が出ますか?
本格的な成果が見え始めるのは、早くても半年から1年後です。検索エンジンに評価されるには継続的な情報発信が必要ですし、問い合わせが増えてもすぐに売上につながるわけではありません。短期的な成果を求めるなら、広告出稿のほうが向いています。
まとめ
Web制作会社の選定は、採用活動と同じです。履歴書(スペック)だけで決めず、面接(対話)で決めてください。
まずは、自社サイトの「会社概要」ページを開いてみてください。初めて訪れた人にとって、分かりやすい内容になっていますか。そこに御社の強みや考え方は伝わっていますか。その確認が、御社の経営インフラを見直す第一歩になります。
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参照・出典一覧
本記事の作成にあたり、以下の情報を参照しました。
- 【ホームページ制作の実態調査】約9割が失敗経験あり!企業規模別に見る失敗要因 発行元:アルサーガパートナーズ|発行日:2025年1月
- BtoBサイト調査2024 発行元:トライベック・ブランド戦略研究所|発行日:2024年6月
この記事を書いた人
嶺 利久
Webコンサルタント(グロースパートナー)
Webマーケティング歴15年。中小企業を中心に300社以上のWebサイト制作・マーケティング支援に従事。「ローカル企業をGROWTHする」をモットーに、地域企業のSEOやコンテンツマーケティング戦略を得意としている。自身のブログ運営でSEOを学び、多くの顧客サイトを検索上位に導いた実績を持つ。Webを起点とした戦略支援とブランディングを通じ、顧客のビジネス成長に貢献している。



