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ホームページ制作

2026.1.27中小企業のホームページ運用は「成果」より先に整えるべきものがある

SEOや広告の前に。経営者が知っておくべき「公式な場所」としての役割

 

 

「ホームページで売上を上げたい」。

 

経営者やWeb担当者の方から、この言葉を何度となく聞いてきました。そして、その多くが同じ悩みを抱えています。広告を出してもアクセスが成果に結びつかない、SEO対策をしても問い合わせが増えない、更新したいけど時間がない…。

 

結論を先に申し上げます。Web運用で成果を出すために、最初にやるべきことは「集客」ではありません。整えるべきは、御社のホームページが「判断材料」として機能しているかどうか、という点です。

 

本記事では、なぜ集客から入るとWeb運用は失敗するのか、そして何を整えれば成果につながるのかを、実際の事例を交えながら解説していきます。

なぜ「集客」から入るとWeb運用は失敗するのか

 

ホームページへのアクセスを増やしたい。その気持ちはよく分かります。しかし、多くの企業がSEO対策や広告にコストをかけても成果が出ないのには、明確な理由があります。

 

私たちはこれを「穴の空いたバケツ理論」と呼んでいます。

 

どれだけ水を注いでも、バケツに穴が空いていれば水は溜まりません。同じように、どれだけアクセスを集めても、訪問者が「この会社は信頼できる」と感じなければ、問い合わせにはつながらないのです。

 

ホームページを見る人は何を探しているのか

 

御社のホームページを訪れる人は、誰でしょうか。

 

新規のお客様だけではありません。既存の取引先、採用を検討している求職者、融資を判断する金融機関、協業先を探している他社の担当者。これらの方々は、御社のホームページで何を探しているのでしょうか。

 

彼らが求めているのは、派手なデザインでも、流行りの演出でもありません。「この会社と取引して大丈夫か」「ここで働いて大丈夫か」を判断するための事実です。

 

会社の理念、事業内容、実績、社長の考え、働いている人の顔。こうした情報が、訪問者にとっての「判断材料」になります。

 

更新が止まったサイトが伝えてしまうこと

 

ペライチが2024年7月に実施した調査によると、ホームページの更新頻度は「四半期に1回程度」が21.2%で最多でした。週に1回程度の20.3%と合わせても、月1回以上更新している企業は全体の3割程度にとどまっています。

 

更新が止まったホームページは、訪問者にどんな印象を与えるでしょうか。

 

キャリタスリサーチの2024年卒採用ホームページ調査では、就活生からこんな声が寄せられています。「情報の更新が遅いと、その企業の情報収集が後回しになり、そのまま忘れてしまうこともある」「数年前の情報だと、入社後も世間のトレンドから遅れた働き方をすることになるのではと感じる」。

 

新着情報が3年前で止まっているホームページは、「判断材料」として機能不全を起こしています。言い換えれば、「営業していない店」と同じ印象を与えてしまうのです。

 

 

Web運用の第一歩は「判断材料の整理」である

 

「整える」とは、何をすることでしょうか。

 

これは、デザインのリニューアルではありません。大規模な投資でもありません。

 

やるべきことはシンプルです。「誰が、どんな想いで、何をしている会社か」が最新状態で置かれていること。これが「判断材料の整理」です。

 

判断材料として機能するコンテンツとは

 

具体的には、次のような情報が整っているかどうかを確認してみてください。

 

✅ 事業・サービスについて
御社が何をしている会社なのか、どんな課題を解決できるのか。抽象的な説明ではなく、具体的な事例や実績とともに説明されているか。

 

✅ 代表者・経営者のメッセージ
社長がどんな想いで事業を営んでいるのか。今期の方針や考えが伝わるか。

 

✅ 働いている人の姿
スタッフの顔が見えるか。現場の雰囲気が伝わるか。

 

✅ 施工事例・導入事例
実際にどんな仕事をしてきたのか。お客様の声とともに紹介されているか。

 

こうした情報が整っているだけで、営業時の説明コストが減ります。採用時のミスマッチが減ります。取引先や金融機関からの信頼が高まります。

 

B2Bマーケティングの一般的なデータにおいても、事例紹介や会社概要が充実しているサイトは、そうでないサイトと比較してコンバージョン率(問い合わせ率)が2倍〜3倍変わると言われています。

 

まずはバケツの穴を塞ぐこと。これが、Web運用における「本当の成果」なのです。

 

求職者の視点から考える

 

株式会社ONEの調査によると、求職者の84.8%が企業のホームページで情報収集や企業研究を行っています。そして83.9%の求職者が、採用サイトの情報は重要な判断材料だと感じているとのことです。

 

ホームページは「集客ツール」である前に、外部から見た御社の「公式な説明責任を果たす場所」です。この視点を持つだけで、Web運用の優先順位は変わってくるはずです。

 

 

「判断材料」を整えた企業の変化

 

ここで、実際に「判断材料の整理」に取り組んだ企業の事例をご紹介します。

 

事例1:営業マンなしで月平均29件のリード獲得を実現した製造業

 

大分県でバイオトイレ「バイオミカレット」を製造・販売する株式会社ミカサは、かつて展示会出展や担当者の訪問営業が中心でした。しかし、製品が必要とされる場所は全国各地に点在しており、足で稼ぐ営業では効率に限界がありました。

 

そこで、Webサイトを「24時間働く営業マン」として位置づけ、判断材料の整理に取り組みました。具体的には、導入事例の取材記事、専門コラムの継続的な発信、お客様の声の充実などです。

 

その結果、月平均29件のリード獲得を実現。問い合わせてくる方は製品に対する真剣度が高く、成約率も向上しました。三笠社長はこう語っています。「Webのおかげで、新規開拓専門の営業マンを置かずに済んでいますし、置くつもりもありません」。

 

ポイントは、派手な集客施策ではなく、「製品の価値を理解してくれる適切な顧客」を引き寄せるための情報整理に注力したことです。

 

👉 なぜ営業マンなしで月29件のリードを獲得できたのか?(株式会社ミカサの実践記録を見る)

 

営業体制に頼らず成果を出す!Webサイトを核にニッチ市場で成長を続ける秘訣とは?株式会社ミカサ

 

事例2:事業を「絞る」ことで選ばれる存在になった建設会社

 

大分県の株式会社カワノは、インテリア、リフォーム、不動産と幅広い事業を手がけています。Webサイトリニューアルにあたり、「すべてを伝えたい」という想いがありました。

 

しかし、検討を重ねた結果、「耐震」という一つの領域に情報発信を絞り込む決断をしました。ターゲットとなる顧客像を明確にし、耐震に関するコラムやお客様インタビュー記事を継続的に発信。その結果、【耐震 大分】で検索上位を獲得し、受注数・受注単価ともに増加しました。

 

会長はこう振り返ります。「選ばれることは選ぶこと。これからの経営を考えたときに、絞り込むことは大きな意味がありました」。

 

👉 「なんでも屋」からの脱却。「耐震」に絞って成功した理由(株式会社カワノの実践記録を見る)

 

『耐震』に絞ったWebサイトリニューアルとコンサルティングで、よりいっそう地元で長く愛される企業に【後編】

 

どちらの事例にも共通するのは、「集客」を急がず、まず「判断材料」を整えたこと。そして、継続的な情報発信によって信頼を積み上げたことです。

 

 

社長が頑張らなくていい。「構造」で信頼を積み上げる

 

ここまでお読みいただき、「判断材料の整理が大切なのは分かった。でも、更新する時間も人もいない」と感じた方も多いのではないでしょうか。

 

その現実は、私もよく理解しています。

 

前記したペライチの調査でも、ホームページ運用時の課題として「わずかな変更箇所であっても、対応に日数を要すること」が34.7%で最多でした。プラストの調査でも、自社で更新しない理由として「担当者がいない」が30.5%、「やり方が分からない」が30.2%となっています。

 

「社長がブログを書く」は間違い

 

ここで多くの企業が陥る罠があります。「社長がブログを書けばいい」「担当者にハッパをかければいい」という発想です。

 

しかし、経営者には経営者の仕事があります。現場には現場の仕事があります。Web更新が負担になれば、結局は止まってしまう。これでは本末転倒です。

 

必要なのは、社長の頭の中にある言葉や現場の声を、外部が引き出し「構造化」する仕組みです。

 

「判断材料」は、最強のSEO対策になる

 

実は、この「判断材料の整理」は、Googleが現在最も重視している評価基準とも合致します。

 

Googleは近年、「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)」「Helpful Content(役に立つコンテンツ)」という基準を掲げています。これはつまり、AIが書いたような表面的な記事ではなく、「実際の現場での経験」や「専門家としての信頼できる事実」を高く評価するという宣言です。

 

社長が語る言葉、現場の施工事例、お客様とのリアルなやりとり。これらはすべて、Googleが求める「唯一無二の経験情報」です。

 

つまり、無理にSEOキーワードを意識しなくても、自社の事実(判断材料)を丁寧に積み上げていけば、結果的にGoogleからも評価され、検索順位も上がっていくのです。

 

経営における「信頼の獲得」と、Webにおける「検索順位の向上」。この2つは、実は同じことを指しているのです。

 

 

まとめ:いきなり集客を目指さなくていい

 

Web運用で成果を出すために、いきなり集客を目指す必要はありません。

 

まずは「整える」ことから始めてください。御社のホームページが「判断材料」として機能しているか、客観的な視点でチェックしてみてください。

 

社長の想いは伝わっているか。事業内容は具体的に説明されているか。スタッフの顔は見えるか。最新の情報が置かれているか——。

 

この点検をするだけでも、次にやるべきことが見えてきます。

 

「何から手をつければいいか分からない」という方は、一度プロの視点で現状を整理してみることをお勧めします。御社のホームページが「判断材料」としてどう見られているか、客観的に把握することが、成果への第一歩になるはずです。

 

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まずは「自社のWebサイトがどう見られているか」を整理しませんか?

 

アールの無料相談では、現状の「判断材料レベル」を診断し、無理のない運用ステップをご提案しています。売上や集客を急がず、まずは信頼の土台を整えたい。そんな経営者の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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よくある質問

 

Q. Web運用を外注する場合、費用はどのくらいかかりますか?

 

月額数万円から数十万円まで、支援内容によって幅があります。重要なのは金額だけでなく、「何を、どこまで任せられるか」を明確にすることです。コンテンツ作成の代行、定例ミーティングでの方向性確認、アクセス解析と改善提案など、自社に足りないリソースを補完してくれるパートナーを選ぶことをお勧めします。

 

Q. まず何から手をつければいいですか?

 

最初の一歩は、自社のホームページを「お客様・求職者・取引先の目線」で見てみることです。会社概要は最新か、事業内容は具体的に伝わるか、スタッフの顔は見えるか、最終更新日はいつか。この点検だけでも、優先すべき課題が見えてきます。

 

Q. 社内に担当者がいない場合、どうすればいいですか?

 

無理に担当者を置く必要はありません。外部パートナーに「構造化」の部分を任せ、社内では素材提供(写真、インタビューへの協力など)に専念する、という役割分担が現実的です。大切なのは、社長や現場の負担を最小限に抑えながら、継続できる体制をつくることです。

 

 

この記事を書いた人


嶺 利久|Webコンサルタント(グロースパートナー)
Webマーケティング歴15年。中小企業を中心に300社以上のWebサイト制作・マーケティング支援に従事。「ローカル企業をGROWTHする」をモットーに、地域企業のSEOやコンテンツマーケティング戦略を得意としている。自身のブログ運営でSEOを学び、多くの顧客サイトを検索上位に導いた実績を持つ。Webを起点とした戦略支援とブランディングを通じ、顧客のビジネス成長に貢献している。

 

 

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