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ホームページ制作

2026.2.09更新しないと成果が出ないは本当か?ホームページ更新の前に考えるべき「判断が前に進む構造」

 

ホームページの成果は、更新しているかどうかで決まるものではありません。成果を分けるのは、訪れた人の判断が自然に前へ進む構造があるかどうかです。

 

ホームページの更新が半年、あるいは1年以上止まっている。そう聞いて、少し胸が痛んだ方も多いかもしれません。

 

更新しなければいけない。でもネタがない。時間もない。何を書けばいいかも分からない。そんな状態で検索画面を開いたのではないでしょうか。

 

ここでひとつ、冷静に考えてみてください。

 

株式会社プラストの調査によれば、中小企業のホームページ更新頻度は月1回程度が31.6%で最多であり、自社で更新を行っていない企業では「担当者がいない」が30.5%、「やり方がわからない」が30.2%を理由に挙げています。更新できない企業は、御社だけではありません。むしろ多数派です。

 

問題は、更新できていないこと自体ではなく、ホームページが「判断を前に進める装置」として機能していないことにあります。

「更新しないと成果が出ない」は、半分だけ正しい

 

更新が大事だと言われれば、頭では理解できます。けれど、その言葉をそのまま受け取ると、本質を見誤ります。

 

正確にはこうです。更新しなくても成果が出ているホームページは存在します。一方で、毎週更新しても問い合わせがゼロのホームページもあります。

 

この差は、更新頻度で生まれているのではありません。顧客がそのホームページを見たとき、次に何をすればいいかが分かる構造になっているかどうか。ここで決定的な差がつきます。

 

BtoBの購買行動を見ると、その構造はさらに明確になります。株式会社wibの調査では、BtoBの意思決定者の84%が営業担当との接触前に購買を決定づける情報にたどり着いているという結果が出ています。さらに顧客の7割は営業担当との接触以外で購買の意思決定を行っています。

 

顧客は営業が来る前に、ホームページで判断しています。そのとき、ホームページに判断材料がなければ、更新の有無にかかわらず検討対象から外れます。

 

 

更新しなくても放置できていた本当の理由

 

ここで少し視点を変えてみます。

 

ホームページを数年更新していなくても、事業が回っている企業は少なくありません。けれどそれは「Webがなくても大丈夫」という意味ではありません。

 

たいていの場合、紹介や既存客からの仕事で売上が成り立っていたからです。営業担当が一件ずつ回り、対面で信頼を築き、紹介で新しい取引先が増えていく。その流れがあるうちは、ホームページに頼る必要がなかっただけです。

 

ところが近年、状況は変わってきています。採用難で営業人員が減っている。既存客の代替わりで関係が途切れる。紹介で来た見込み客も、最終的にはWebで情報確認をしてから連絡するようになっています。

 

BtoB商材の購買行動に関する実態調査レポート2025(株式会社ITコミュニケーションズ)でも、製品・サービスを検討する段階で「提供企業のWebサイト」が重要情報源の上位に位置し、比較対象を3つ以内に絞るケースが8割を超えていると報告されています。

 

つまり、これまでは人の力でカバーできていた信頼構築を、これからはホームページが一部担わなければなりません。そのとき問われるのは更新頻度ではなく、見に来た相手の判断を前に進められる構造があるかどうかです。

 

 

問い合わせが途切れない会社は、先に何を作っているのか

 

300社以上のWebサイト支援を行ってきた中で、ひとつ明確な共通点があります。

 

安定して問い合わせが発生している会社のホームページには、必ず「判断が前に進む導線」が設計されています。

 

たとえば、株式会社カワノの事例では、事業領域を「耐震」に絞ったサイトリニューアルを行いました。何でもできる会社として見せるのではなく、自社が最も強い領域を明確にし、そこに関心のある訪問者だけが深く情報を得られるようにサイトを設計し直した結果、地元での問い合わせ内容の質が変わりました。

 

また、営業担当がいない製造業。株式会社ミカサの事例では、ニッチなバイオトイレ市場で営業マンを置かず、Webサイトを核にした集客自動化を構築しています。営業体制に頼らず、ホームページが見込み客の疑問に順番に答えていくことで、問い合わせ時点での理解度が格段に高くなっています。

 

この2社に共通しているのは、頻繁に更新していたことではありません。訪問者が知りたいことに対して、適切な順序で情報を配置していたことです。

 

来社前の営業担当者が「最近のお客さん、うちのことをよく調べてから来てくれるようになった」と口にするようになったとき。それが、判断構造がWebで機能し始めたサインです。

 

「判断が前に進む構造」とは何か

 

では、その構造とは具体的に何を指すのか。

 

端的に言えば、訪問者が自社サイト上で、以下の3つを順に確認できる状態を指します。

 

判断が前に進む構造とは、訪問者が「理解 → 納得 → 次の行動」を迷わず一方向にたどれる情報の並びのことです。

 

確認したいこと構造としての役割
この会社は何が得意なのか強みの限定と明示。何でもやれるは判断を止める
自分の課題を解決できるのか事例・実績・プロセス紹介による疑似体験
次に何をすればいいか相談・問い合わせへの自然な接続

 

この3つのどこかが欠けていると、訪問者は「なんとなく見た」で終わります。

 

ブログを毎週更新していても、この構造が整っていなければ、記事を読んだ人が問い合わせに進むことはありません。逆に言えば、この構造さえ整っていれば、更新が月1回面も、あるいは数ヶ月に1回であっても、問い合わせは発生し得ます。

 

営業担当が毎回同じ説明を繰り返す時間は、本来もっと高度な提案に使えるはずです。その説明をホームページが肩代わりすることで、人は判断と信頼構築に集中できます。広告は止めれば効果がゼロになりますが、Webに蓄積された情報は24時間、見込み客の疑問に答え続ける資産です。

 

 

構造を整えれば万能か? そうではないケースもあります

 

ただし正直にお伝えすれば、判断構造を整えたからといって、すべての企業で問い合わせが急増するわけではありません。

 

そもそもWebで検索される領域の仕事ではない場合。たとえば完全に口コミと紹介だけで成立する超ローカルビジネスでは、ホームページの構造改善よりも他の施策が優先されるケースもあります。

 

また、構造を設計した後に成果が見え始めるまでには、3ヶ月から半年程度の時間がかかることが多いです。即効性を求める場面では、広告やテレアポのほうが適していることもあります。

 

重要なのは、構造設計が万能だと思い込むことではなく、自社にとって今のWebが「判断装置」として最低限機能しているかどうかを冷静に見極めることです。

 

 

更新は目的ではなく、構造を強化するための手段

 

ここまで読んで、更新しなくていいという話に聞こえたかもしれません。

 

それは少し違います。更新には意味があります。ただし、その意味は「更新すること自体」にはありません。

 

更新の本来の役割は、すでに整った判断構造を拡張し、鮮度を保つことです。事例が増えれば、検討者の不安を解消する材料が厚くなります。業界動向に触れたコラムがあれば、専門性の根拠が補強されます。

 

逆に言えば、判断構造が整っていない状態でブログを量産しても、それは「更新頻度が高い会社」という印象にしかなりません。訪問者の判断を前に進める力は持ちません。

 

先に構造を設計し、その上で更新を手段として活用する。この順番が逆になっている企業が少なくありません。

 

更新ネタに悩む前に確認すべきこと

 

ここまでの話を踏まえて、今すぐ自社のホームページで確認できることがあります。

 

まず、自社のトップページを開いてください。初めてその会社を知った人の目線で見たときに、「この会社は何が得意なのか」が10秒以内に分かるでしょうか。次に、事例やお客様の声が掲載されているか。掲載されているなら、読んだ人が「自分の課題にも使えそうだ」と感じられる内容になっているか。最後に、問い合わせへの導線が見える場所にあるか。

 

この3点のうち、ひとつでも曖昧であれば、更新ネタを探すよりも先にやるべきことがあります。

 

なお、更新ネタの見つけ方や、コラムの書き方といった「How」の部分については、ホームページ更新のネタとコツで具体的に整理していますので、構造を確認した後に読んでいただくと、順番として効果的です。

 

ホームページ更新のネタが出なくて書けない本当の理由|Web担当者が悪いのではない

 

まとめ

 

ホームページの成果は、更新頻度で決まるものではありません。顧客がサイトを訪れたとき、判断が前に進む構造が整っているかどうか。ここが分かれ目です。

 

更新できていない自分を責める必要はありません。先に整えるべきは構造であり、更新はその構造を強化する手段です。

 

まずは自社サイトのトップページを、初めて訪れる人の目線で見直すところから始めてみてください。

 

 

よくある質問と回答

 

ホームページの「判断が前に進む構造」とは、具体的に何を指しますか?

 

訪問者がサイト上で「この会社は何が得意か」「自分の課題を解決できるか」「次に何をすればいいか」を順番に確認できる情報設計のことです。この3つが揃っていれば、更新頻度が低くても問い合わせは発生し得ます。

 

ホームページを更新しないと検索順位は下がりますか?

 

更新頻度そのものが検索順位を直接左右するわけではありません。検索エンジンが評価するのは、検索者の疑問に的確に答えているかどうかです。古い情報が放置されていれば評価が下がる可能性はありますが、それは更新頻度ではなく情報の正確性の問題です。

 

更新ネタがないのですが、何から書けばいいですか?

 

まずは構造の確認が先です。判断導線が整っていない状態で記事を書いても、問い合わせにはつながりにくいです。構造を確認した上でのネタの見つけ方は、こちらのコラムで詳しく整理しています。

 

中小企業でもホームページから問い合わせは来ますか?

 

業種や市場によりますが、Web上で情報収集をしてから問い合わせる行動は中小企業向けのBtoB取引でも一般化しています。営業担当との接触前に判断材料を得ている顧客が8割以上いるという調査結果も出ています。

 

構造次第で、中小企業でも十分に機能します。ただし、自社だけでこの設計を行うのは難しいケースも多く、第三者の視点を入れることで精度が上がることは少なくありません。アールの無料相談は、営業ではなく判断の材料を得るための場として活用いただけます。

 

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参照・出典一覧

 

本記事の作成にあたり、以下の情報を参照しました。

 

 

 

この記事を書いた人

 

嶺 利久

Webコンサルタント(グロースパートナー)

Webマーケティング歴15年。中小企業を中心に300社以上のWebサイト制作・マーケティング支援に従事している。「ローカル企業をGROWTHする」をモットーに、地域企業のSEOやコンテンツマーケティング戦略を得意としている。自身のブログ運営でSEOを学び、多くの顧客サイトを検索上位に導いた実績を持つ。Webを起点とした戦略支援とブランディングを通じ、顧客のビジネス成長に貢献している。

 

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