御社では、SNSを活用した情報発信をうまく行えていますか?
Webマーケティングは自社のWebサイトを綺麗に作っただけでは完結しません。これはもう、弊社のクライアントさんなら常識としてご理解頂けていますよね。
では、自社サイトで良質なコンテンツを定期的にリリースさえしていれば何の問題もない。(コツコツとリリースを続けていれば、そのうちSEOの順位が上がって、自然と集客出来るはずだ!)とは、考えていませんか?
少しドキッ!としたWeb担当者さん!今までそういった考えでいたのであれば、このコラムを最後までご覧頂き、少し考え方を変えて頂く必要があります。
このコラムでは数回に渡り、Webマーケティングの取り組みにおけるSNS運用(SNSマーケティング)の必要性についてご紹介させて頂きます。
初回となる今回は、SNSの利用動向と、各種SNSの特徴や内容についてまとめてみたいと思います。
※因みに、SNSとは(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の略で、個人個人がインターネットを通して社会的な繋がりを作り出せるサービスのことです。
目次
2016年度のSNS利用動向
株式会社ICT総研の調査結果によれば、日本におけるSNSの利用者は2016年時点で6,872万人を越え、インターネットユーザーにおける普及率はの69%に達しました。
日本国民の半数がなんらかのSNSを利用している様な状況です。(確かに70歳を越えるウチの母もSNSを活用していますもんね。)
また、2018年末には7,486万人へ拡大していくだろうとの見通しです。
日本国内におけるSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の利用者(アクティブユーザー)は年々増加しており、2016年末には6,872万人に達する見込みだ。2015年末の国内ネットユーザーは9,943万人と推定されるが、SNS利用者はそのうちの65.3%にあたる6,488万人だった。2016年の年間純増者数は384万人となる見込みで、1ヶ月平均で約32万人の利用者が増加を続けている。
SNS利用者は元々10代~20代の若年層が多かったが、SNS利用が当たり前になってきたことで40〜50代以上の年齢層にも拡大しており、登録者数・利用者数ともに増加傾向が見られる。このまま普及が進めば2018年末には利用者数は7,486万人、ネットユーザー全体に占める利用率は74.7%に達する見通しである。
【参照元】ICT総研:2016年度 SNS利用動向に関する調査 http://ictr.co.jp/report/20160816.html
SNS各種サービスの特徴とユーザー層
日本国民の半数以上が活用しているSNSの各種サービス。ではどういったサービスがあって、それぞれでどんな特徴があるのでしょう。
前記のICT総研の調査結果にもありますが、利用率でダントツに多いのがLINE。次いでTwitter、Facebook、Instagram、、と続きます。
では1つ1つのサービスの特徴を少し詳しく見ていきましょう。
LINE
LINEは2011年6月のサービス開始以来、日本国内において爆発的にユーザー数を伸ばしてきたSNSです。
多分皆さんのスマホには既にダウンロードされていますよね。10代から60代以上に至るまで、今や日本人の2人に1人、いやそれ以上の人々が日常的に利用しているコミュニケーションツールです。
特徴:チャット(トーク)、日常的な連絡(コミュニケーション)手段としての利用がメイン
企業アカウントを運用する場合
LINEで企業アカウントを運用する場合は、LINE公式アカウントかLINE@のアカウント取得が必要です。
■LINE公式アカウント
その他機能:メッセージ、クーポン、リッチメッセージ、一括送信機能、1:1トーク、アカウントページ、リサーチページ、ショップカード、統計情報、タイムライン、ON-AIR機能(有料)
■LINE@
その他機能:メッセージ、クーポン、リッチメッセージ、一括送信機能、1:1トーク、アカウントページ、リサーチページ
■LINEの各種サービス情報LINE Partnetはこちら
2004年2月に、ハーバード大の学生だったマーク・ザッカーバーグ等によって、大学間の交流を促すためのSNSとして誕生しました。
2017年時点で、全世界のユーザー数は18億人を越えているとのこと。
日本では、2010年に日本法人が立ち上がり、当時流行っていたmixiからFacebookへ鞍替えする人達を中心に年々ユーザー数を増やしていき、SNSの代名詞的なサービスへと成長してきましたが、ここへきて、アクティブユーザー数が減少しているとの報告も。
その要因として大きく語られているのは、若い世代のFacebook離れです。
若者のFacebook離れは、世界的な傾向だ。なぜ、そうなってしまったのか。
それは、今のFacebookが、「中高年の交流場」となってしまっていることが大きな理由の一つだろう。若者たちは元々、同世代の友だち同士でつながり、コミュニケーションしたいという欲求を持っている。そのためにSNSは大きな役割を果たしてきた。ところが、親の世代もSNSを利用するようになるなど、若者から高齢者まで、あらゆる世代が同じサービスでつながるという“異常事態”となってしまったのだ。
あらゆる世代が同じサービスでつながったことで、10代が友だちと楽しく盛り上がっているところに親が介入してきたり、学校の先生から指導が入ったりするようになる。そこで、親や先生にやりとりを見られたくない若者たちは、Facebookから離れ、LINE(ライン)やTwitter(ツイッター)、Instagram(インスタグラム)など、親世代の利用がまだ少ない他のSNSにコミュニケーションの場を移してしまった。それが、「若者のFacebook離れ」の正体だ。
【参照元】YOMIURI ONELINE:当然?Facebookから逃げ出す若者たち http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20160622-OYT8T50037.html
おじさん・おばさん、お父さんやお母さんがアクティブに利用するSNSに、若い人たちは日常的な友達とのやり取りをアップしづらいし、そもそも繋がりたくないと、他のSNSをチョイスしています。
ということで、Facebookは世界的にユーザー数は多いものの、比較的年齢層高めなコミュニケーションツールとなっています。
特徴:写真やテキスト(情報)を共有し、繋がりを生み出す
※2017.07.25追記
平成28年7月に総務省が公開した最新のデータ【「平成28年版 情報通信白書」の概要】によると、「若者のFacebook離れ」は実際には起こっておらず、20代-30代の利用も実は増え続けています。
また、このデータを追っていくと、実はユーザー数を減らしている(「Facebook疲れ」を起こしている)のは50代-60代であることが分かってきました。
2016年時点の間違った情報を採用してしまい、申し訳ございませんでした。
訂正してお詫び申し上げます。
企業アカウントを運用する場合
Facebookで企業アカウントを運用する場合は、Facebookページの作成が必要です。Facebookページの作成は無料です。
・個人への友達申請は出来ません。
・インサイト(ページ解析機能)はファン数(いいね!数)が30名に達した後に無料で提供されます。
Twitterは1記事が140文字以内でコミュニケーションを図るミニブログです。
(2016年5月より、写真・動画・ライブ放送・GIF・投票・引用などのツイートがカウントされなくなり、140文字の制限が若干緩和されました)
Twitter上で「つぶやく(記事更新を行う)」ことを「ツイート(Tweet)」といいます。これは、もともと英語で「小鳥のさえずり声」といった意味を持ち、「小鳥のさえずりのようにチュンチュンつぶやく」といった行為を表現した言葉です。
blogやコラムより気軽に、直感的にリアルタイムな「つぶやき」を繰り返し、コミュニケーションを図っていくメディアとしてその地位を世界的に確立しています。
更新が直感的でリアルタイム性が高いため、地震速報や災害情報ではGoogle検索よりも先にTwitter検索をかける人たちも増えています。
LINEに次いで、10代20代を中心に若年層の圧倒的な支持を得ているTwitterは、時に行き過ぎた行為が社会問題になることもありますが、それだけ若年層にとってのTwitterでの情報共有は日常生活の一部となっています。
主な機能:直感的、リアルタイム性の高いミニブログ
企業アカウントを運用する場合
Twitterで企業アカウントを運用する場合は、個人アカウントと同様に無料で取得が可能です。個人アカウントと企業アカウントでの違いはありません。
Instagram(インスタグラム)は写真を共有し、コミュニケーションを図るSNSサービスです。Twitterは「文字」によるコミュニケーション、Instagramは「写真」によるコミュニケーションが特徴的です。
2010年10月にiPhone版のみでスタートし、同年12月には100万人を超える登録ユーザーを獲得し、2012年には3000万人以上にその数を伸ばしました。
その後、2012年3月にAndroid版が公開されると、世界中で人気に火がつき、2016年6月時点、全世界で5億人のユーザーを獲得しています。
2012年4月にはFacebookがこのInstagramを約10億ドル(約810億円)で買収し、それ以降InstagramはFacebookの傘下となりました。
「写真」(ビジュアル表現)を中心にコミュニケーションを図るという今までにないSNSサービスのカタチを提供したInstagramの登場は、その後のインターネット関連サービスの在り方やスタイルにおいても大きな影響を与えることになりました。
これまで「写真」は「情報を溜める」「思い出を留めておく」というように、「ストック」することを目的に考えられていました。しかしInstagram以降、「写真」は人と【会話】を行うための手段となってきたのです。
この辺りは先日アメリカで上場を行ったSnapchatのCEO(エヴァン・スピーゲル)が語った言葉が大変印象的です。
歴史的には、写真は非常に重要な記録を残すために撮られてきた。今日では、スマートフォンについているアプリによる「(インターネットに)つながっているカメラ」のおかげで、写真は人と”会話”をするために撮られている。
なので、子どもたちが何百枚もの写真を撮っている場面に出くわしたら、しかもあなた自身は写真になんか撮らないだろうと思うようなものを撮ってるとしたら、それは彼らが写真を使って他のユーザーと”会話”をしているからだ。
この変化を理解するためにはソーシャルメディアの革命について理解しないといけない。ソーシャルメディアが生まれたとき、それはデスクトップ・コンピューターがベースのサービスになっていた。当時のソーシャルメディアは「(情報を)ためていく」という考えに基づいていた。パーティで1,000枚写真を撮ったら、そのうちから100枚お気に入りの写真をアップロードする。友達はそれを見て、コメントをする。
しかし今は、スマートフォンが「その瞬間に表現する(instant expression)」というアイデアを強化した。それは今現在アナタがどこにいて、何を感じているか、をその瞬間にシェアするというものだ。これはアイデンティティと結びつくので非常に重要だ。というのも、アイデンティティはソーシャルメディアの核となっているものの一つだからだ。
「ためていく」という考えの下ではアイデンティティとは「私がこれまでしたすべてのこと」によって形成されていたが、「その瞬間に表現する」というアイデアはその定義を「私が今この瞬間に誰であるか」へと変えてしまった。
【参照元】FUZE:Snapchatで「写真を撮ってシェアする」ことで、私たちは本当は何をしているのか? https://www.fuze.dj/2017/02/what_we_do_with_snapchat.html
特徴:「写真」によるコミュニケーション
企業アカウントを運用する場合
Instagramで企業アカウントを運用する場合も、個人アカウントと同様に無料で取得が可能です。Twitterと同様に個人アカウントと企業アカウントでの違いはありません。
Instagramは基本的にスマートフォンからの投稿しか出来ません。(他のPCソフトやアプリを使えば出来ますが、基本的にはInstagramのスマートフォンアプリからの投稿となります)
Google+
「知る人ぞ知る」といいますか、、独特なコミュニティを形成しているGoogle+は、その名の通り、インターネット検索最大手のGoogleがFacebookに対抗して?リリースしたSNSサービスです。
Googleのアカウントをお持ちの方は、実はこのGoogle+のユーザーである可能性が高いのですが、日常的にアクティブに利用している人は少ないかもしれません。
Googleが公式に発表しているアクティブユーザー数は全世界で3億人。感覚的に、比較的ITリテラシーの高い人達が多く集まり、コミュニティを形成しているように感じます。
個人的な日常生活を切り取り、共有して楽しむFacebook等に比べ、Google+は専門性の高いコアな情報が集まる場として機能しているように感じます。
企業アカウントにおいては、検索を司るGoogleが行っているサービスなので、SEO的な効果を考えて、Google+も外さずに運用しているといったケースも多く見受けられます。
特徴:Facebookと同様に、写真やテキスト(情報)を共有し、繋がりを生み出す
※一般ユーザー向けアカウント(通常は末尾が @gmail.com)の Google+ サービスは、2019 年 4 月 2 日をもって終了いたしました。
企業アカウントを運用する場合
Google+で企業アカウントを運用する場合は、Facebookと同様に、Google+ページの作成が必要です。Google+ページの作成は無料です。
Google+の情報とGoogleマイビジネスとの情報が連携されるため、SEO(SEM)においても有効に働くと言われています。※Webマーケティングを行うのであれば、このGoogleマイビジネスへの登録は必須ですのでお忘れなく。
その他
上記サービス以外にも、Youtube、Pinterest、LinkedIn、Tumblr等様々なSNSサービスがあります。
全てのSNSサービスを網羅的に運用する?しない?
Webマーケティングにおいて、SNSマーケティングは必須です。
ですが、これだけ多くのSNSがあると、どのSNSを利用すれば良いのか分からなくなりますよね?
しかし、そこに人が集まる「場」がある以上、全てを網羅的に運用できる体制が整っているのであれば、もちろんやらないよりはやった方が良いでしょう。
ただし、それには莫大な時間と労力はかかります。ですので、なかなか地方の中小企業では全てを網羅的に運用するということは現実的には難しいのではないでしょうか。
SNS運用のチョイスはターゲット次第
では何を基準に選択すれば良いのか?
それは、御社の製品やサービスがどの年代のどの属性の人々をターゲットとしているかを考えることから始めなければいけません。
御社のターゲットはどこにいますか?どんな人ですか?どんな日常を過ごしていますか?
これって実はホームページの制作や運用と同じなんですね。
まとめ
今回は、SNSマーケティングの基礎知識、SNSの利用動向と各種SNSの特徴や内容についてまとめてみました。有名・無名合わせると世界にはまだまだ沢山のSNSサービスは存在し、今も増え続けています。
他のマーケティング施策同様に、どのSNSを利用して、どういった効果を期待するのか?そうした運用の目的を見失わないよう、御社がターゲットとする見込み客の行動に合わせたSNSの運用をしっかりと検討しましょう。
次はSNSマーケティングの目的と効果についてご説明させて頂きます。
↓↓↓
> SNSマーケティングの目的と効果は、「1対1」相思相愛の関係性の構築
※2017.07.25追記
平成28年7月に総務省が公開した最新のデータ【「平成28年版 情報通信白書」の概要】によると
全てのSNS利用において、20代-30代の利用が高いことが分かってきました。
本コラムで誤解を招く表現がありましたこと深く反省しまして、コラム上、各種SNSにおけるユーザー層の記述を削除させて頂きました。
2017年現在のソーシャルメディアの利用状況に関して、詳しくは、平成28年7月に総務省が公開した最新のデータ【「平成28年版 情報通信白書」の概要】【第3章第2節】 スマートフォンの普及とICT利活用をご活用ください。
